どちらかと言うと、水槽の中をゆったりと泳いでいる印象が強いマンボウですが、どんな生存戦略を立てているのでしょうか?
いったいどれくらいの卵を産み、無事に大人になることができるのでしょう。
そこで今回は、マンボウの生存率について調べていきたいと思います。
マンボウの卵は無事に孵ることができるの?大人になれるの?
卵から孵った直後も大人と同じような特徴的な形をしているのでしょうか?
大人になるまで生き残れるマンボウの数が少ないのは、なぜなのでしょうか?
これらの疑問も踏まえて紹介していきます。
どれくらいの卵を産むの?どのように成長していくの?
マンボウのメスは、合計で3億個もの卵を産むと言われています。
卵のかたまりを岩礁などに産み付けるのではなく、散らばるように産み落としていきます。
稚魚に孵ることができたとしても、成体になることができるのはほんの数匹のみと生存競争の厳しい個体です。
短い尻尾と厚みのない丸い体が特徴的ですが、稚魚の時はまったく形が異なっていて、体の周りにトゲトゲが生えています。
たとえるならば金平糖のような体つきをしているのが稚魚で、これから成長するとハリセンボンに似た体形になります。
体長30㎝くらいの大きさになるとトゲもしだいに消失し、いつものあののっぺりとした体つきへと変わっていきます。
大人になるまでの生存率が低い、2つの理由!
1つ目は、親が子育てに積極的に関わらないからです。
私たちがふだん食べている魚は、産んでくれた親が卵を外敵から保護しながら育てていきます。
しかし、マンボウの場合は、産卵を終えたらそれで役割は終わりで、後は自然任せですから、捕食されてしまうことも多いようです。
2つ目は、寄生虫に弱いからです。
マンボウは寄生虫に対する抵抗力があまりなく、孵化する前に亡くなってしまうことがあります。
無事に成長しても水面をプカプカと漂っているのは、海鳥に皮膚の表面についた寄生虫を駆除してもらうためだと言われています。
まとめ
マンボウは尋常でない数を産卵しますが、無事に育ち上がるのはその中の2~3匹くらいと言われています。
その原因は、子育てに親が消極的であること、皮膚が弱いことの2つを挙げることができます。
生存率が低いため、苦肉の策として母数を増やすために多くの卵を産むのかもしれませんね。