海の中で生きていくうえで、いくら身体が大きいと言っても天敵の存在はいます。
ではマンボウにとっては、どんな魚が天敵となり得るのでしょうか?
また、サメなどの大きな魚はマンボウを捕食することがあるのでしょうか?
サメがマンボウを襲うことがないのは、どうしてなの?
意外なことですが、泳ぐのもそれほど速くないのに、マンボウは大型の魚類に襲われることがあまりありません。
それはいったいなぜなのでしょう、何か特別な理由でもあるのでしょうか?
そのことについて、今回は探っていきたいと思います。
マンボウの天敵はいるの?
この世に産み落とされた時点で周りは天敵だらけですから、マンボウはとにかく大量に卵を産みます。
なぜなら直径1㎜前後の卵が大海原にバラバラに産卵されるわけですから、魚たちのかっこうの餌食となってしまいます。
また、親が手厚く保護してくれるわけではありませんし、守る術を持ち合わせていません。
卵から孵った稚魚には、身体にトゲがあるもののやはり大型の肉食魚には敵いません。
成体のマンボウとなってからは、サメなどの外敵に襲われるようなことがあれば、急いで逃げるようなことはします。
これはダイバーなどの観測によって確認されています。
サメなどの大型の魚が襲わないわけは?
マンボウの皮膚や体内には、たくさんの寄生虫がいるからです。
誤って口にしてしまうと、マンボウとともに寄生虫も体内に取り込んでしまうはめになってしまいます。
マンボウにとって寄生虫の存在は、「諸刃の剣」なのです。
野生の個体のうち亡くなることの多い原因として、寄生虫がもとで呼吸ができなくなってしまうことが挙げられます。
ですから、寄生虫の存在はマンボウにとっても脅威であるのです。
一方、寄生虫がいることによって、大型の肉食魚を寄せ付けないプラスの側面も見られます。
海の王者であるシャチも、獰猛なサメも、マンボウが通りかかると逃げるように避けて泳ぐそうです。
まとめ
マンボウは水中に産み落とされた時から、すでに周りは天敵だらけのアウェイ状態です。
しかし、成体になると皮膚の表面や体内にいる寄生虫のおかげで大型魚から身を守ることができます。
こんな方法で自分の身を守っているとは、自然の摂理って面白いなと感じさせられました。